26歳でCRCに転職した私が感じた、キャリアと子育ての葛藤
シングルマザーとして二人の娘を育てながら、治験コーディネーター(CRC)として働いています。
高校3年生と中学2年生の娘たちと、にぎやかだけどあっという間に過ぎていく毎日。26歳のときに臨床検査技師からCRCに転職しました。産休、育休を頂きながら仕事を続け、気づけば管理職という立場に。
「キャリアと子育てのバランス」について、少しだけ振り返ってみようと思います。
臨床から治験の世界へ
医療現場で働く中で、「新しい薬が世に出るまでの流れ」に関心を持ったのが転職のきっかけでした。「CRCって何をするの?」というレベルからのスタートでしたが、丁寧に患者さんと向き合えるこの仕事は、私にとってとても魅力的でした。
覚えることは山ほどあり、書類も多く、ミスが許されないプレッシャーもありました。それでも、目の前の治験参加者さんやチームメンバーとのやりとりを通じて、「自分の仕事が確かに誰かの未来につながっている」と感じられる日々に、やりがいを見つけていきました。
管理職になったとき、私はまだ子どもを抱えていた
キャリアを積み、責任ある立場を任されるようになった頃。ありがたい反面、葛藤もありました。
「職場全体を引っ張っていかないと」という意識が強くなればなるほど、自分自身の生活が置き去りになっていったのです。
夜遅くまでメール対応、休日の資料作成、トラブル対応…。家にいるのに心は常に“仕事モード”。娘たちの話が頭に入ってこなかったり、「ちょっと待って」が口癖になっていたり。母としての私が、どんどん遠のいている感覚がありました。
後悔しても仕方ない、今できることを!
キャリアと育児、どちらも大切にしたい。でも、完璧を目指すと苦しくなる。
子どもたちにとって、かけがえのない「たった一人の母親」でありながら、部下や同僚にとっても「頼れる上司」でいたい。そんな気持ちもありましたが、思い切って今少しだけ仕事をセーブしています。
なぜなら、どんどん成長していく子どもたち、気がついたらこんなに大きくなっていました。忙しすぎて、色んな記憶が薄いのです。子どもたちにきちんと向き合ってあげれていないと後悔の思いが湧いてきたのです。本当は、笑顔で、
”行ってらっしゃい” ”おかえり”
と言える、そんな生活をしたかったのです。
コロナをきっかけに在宅ワークという働き方も浸透したころ、会社に相談しました。子どもが育つまでのあと数年の話です。今までできなかったこと、今からでもやろうと決意し、働き方を変えてもらったのです。今は週の半分程度は在宅ワークにしてもらっています。子どもたちとの時間も増え、今まで見えなかった子どもたちの生活が見えてきます。お友達との関係や部活帰りの様子、ゲーム三昧の日もあればテスト前はお勉強。思春期ですから色々あります。
お給料の面では当然少し苦しくはなりましたが、今やりたいことに向きあう、お金は何とかなる!いや、何とかする!と明るく前を見て進もうと思っています。
幸い、仕事はこれまでのキャリアを活かしながら、できる範囲でやらせてもらっています。正直、私ならこうするのにと思う事も多々ありますが、しばらくは家庭と両立しながらやっていこうと思っています。仕事は子どもたちが自立してからでもいくらでも出来ますし!
結局は。。。
もし、この記事を読んでいる方の中に、同じように仕事と家庭のはざまで揺れている方がいたら、
無理をしすぎず、でも自分の軸は忘れずに。私も、日々模索しながら、前に進んでいます。
正解は自分の中にあるはずです。
数年後の自分が後悔しないような、笑顔でいられる今を大切にしていきたいと思って日々暮らしています。
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